ケトジェニックダイエットで痩せない理由として、体内で「ケトン体」が生成されていない可能性があります。
まずは、ケトン体が出ているかの確認が必要。
確認した結果、「ケトン体が出ていなかった。」というのは、ケトジェニックを始めたばかりだと、よくあることだと思います。
そんな時には原因を確認して対策。あきらめずに。
ケトン体を測定したら全然だめだったの。
糖質制限しているんだけどなぁ…。凹むぅ。
それは残念ね。
まずは、ケトジェニックのルールや気を付けるべき点をおさらいしてみるのがいいと思うわ。
あとは、ケトーシスにならない原因とおすすめの対策を紹介するので参考にしてみて。
ケトン体が出ているか確認がまだの方は、まずこちらを確認ください。
また、このページは、「ケトジェニックダイエットとは」の知識を前提にしています。
もくじ
(1) ケトーシスにならない4つの原因
ケトジェニックはそれほどルールが多いわけではなく、「ブドウ糖の生成に関係する、”糖質”、”タンパク質”、”アミノ酸”のコントロール不足」、「ケトン体の元となる”脂質”の不足」がなければ基本的には問題ないはずです。
ありがちなものから、順番に当てはまるものがないか確認してみてください。
- 隠れ糖質の摂取
- 脂質の摂取不足
- タンパク質のコントロール不足
- アミノ酸のコントロール不足
1.隠れ糖質の摂取
糖質をとっている限り、糖質から生成されるブドウ糖があるので、ケトン体が生成されることがありません。
「米」、「パン」、「パスタ」、「穀物」、「イモ類」などはわかりやすいので当然避けることが容易ですが、中にはわかりにくいものもあります。
知らず知らずのうちに摂取してしまう糖質に注意が必要です。
低糖質だと思っていたのに、実は糖質が多かったという食品をいくつか紹介します。
初級編
- 土に埋まっている野菜(玉ねぎ、ニンジン、ゴボウ、レンコン など)
- カシューナッツなど一部のナッツ
- 牛乳・ヨーグルト
- 練り物(ちくわ、かまぼこ など)
- 果物
中級編
- 胡麻ドレッシング、焼き肉のたれ
- 揚げ物(衣の多いもの)
より詳細は、「ケトジェニックダイエットの注意点」を参照ください。
2.脂質の不足
ケトン体の材料となる脂質が不足していると、いくら体が糖質エネルギー不足になっていてもケトン体が作られることはありません。
ケトン体のもとになる脂質をちゃんと確保することが必要です。
しかし、ケトジェニックダイエットに必要な脂質量を確保することは、これまでダイエットで油などを避ける生活をしていると難しいことだと思います。
脂身の多いお肉など、食事から必要な量の脂質を取るというのはあまり現実的ではありません。
うまくMCTオイルやナッツなどから脂質を摂取することが望ましいです。MCTオイルをバターコーヒーなどにして積極的に摂取するようにしてみてください。
3. タンパク質のコントロール不足
タンパク質も分解されてブドウ糖になります。ですので、タンパク質を取りすぎるとブドウ糖が十分にあると認識され、ケトン体が生成されることがありません。
タンパク質は糖質ほどは制限する必要がなく、ケトジェニックダイエット時でも135g程度は摂取することが望ましいです。糖質を制限するところにばかり気が言って、タンパク質と脂質は大丈夫と考えてしまっていると、タンパク質の取りすぎに陥ってしまうかもしれません。
大体でいいので、1日に摂取しているたんぱく質を把握するところから始めるのがいいかと思います。
4. アミノ酸のコントロール不足
一部のアミノ質も分解されて糖(エネルギー)になります。ですのでアミノ酸のとりすぎにも注意が必要です。
アミノ酸は筋肉の生成を助ける役割があるので、プロテインにも含まれていることが多く、プロテインを飲みすぎると、タンパク質、アミノ酸のとりすぎに繋がりケトン体が生成されないということになる可能性があります。
(2) おすすめの対策
本来とるべき対策は、やはり一度基本に立ち戻るという事がよいかと思います。
糖質と脂質タンパク質の割合を考えて、自身の食事を見直してみるときっと改善点が出てくるはずです。
例えば、「隠れ糖質が存在しやすい外食は控える」、「スーパーやコンビニで購入するものは、すべて栄養価の炭水化物(糖質)をチェックする」などです。
でも、手っ取り早くやる方法も知りたいですよね。そこで、私が実践している少し手荒な対策を紹介します。
中途半端な糖質制限をしていると、ブドウ糖もケトン体も作られず、エネルギーが枯渇して苦しい日々が続くので、一気にケトーシスに入ってケトン体エネルギー主体の体に切り替えるという事をお勧めします。
ケトン体が出てくれば、あまりお腹がすかなくなってくるので、糖質の摂取量を減らすのも容易になります。
この方法を行って、ケトン体の量を確認してみてください。
一気にケトーシスに入る方法
ケトジェニックに入るためにすることは、しつこいですが、「糖質を制限する」、「タンパク質をある程度取る」、「脂質をいっぱい取る」というこの3つです。
ただ、いろんなものを食べながら、これには糖質が含まれているんだろうか?今日はどれぐらい脂質を取ったっけ?などいろいろ考えてもどこかで抜けや漏れが出て、知らず知らずのうちに糖質を取っていたり、脂質が全然足りていなかったりしてしまうものです。慣れていなければ当然のことです。
そこで、1日または2日の間、ルールをすごく単純化して、確実に糖質を取らないようにします。つまり、「絶対に糖質が低いとわかっているものしか食べない」とするのです。
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- 必要な脂質(140g)をなるべくMCTオイルから摂取。
- 必要なタンパク質(135g)をなるべくプロテインから摂取。
- 残りを、脂身の多いお肉類、ナッツ、卵、チーズ、ブロッコリーなど糖質が非常に少ないものから摂取
これを1日1800kcalで実践すると大体こんな感じになります。
糖質 | タンパク質 | 脂質 | 補足 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
朝 | MCTオイル (バターコーヒーなど) | 20ml | ー | ー | 20g | |
プロテインドリンク | 30g | 1g | 30g | ー | 水に溶かす | |
ミックスナッツ | 50g | 9g | 10g | 30g | ||
昼 | MCTオイル (バターコーヒーなど) | 20ml | ー | ー | 20g | |
ゆで卵(2つ) | 2つ | 0.3g | 15g | 10g | ||
牛肉 | 200g | 2g | 35g | 40g | 脂身多め、味付けは塩コショウ | |
夜 | MCTオイル (バターコーヒーなど) | 20ml | ー | ー | 20g | |
プロテインドリンク | 15g | 0.5g | 15g | ー | 水に溶かす | |
アボガド | 1個 | 1.4g | 5g | 25g | ||
豚肉 | 100g | 0.1g | 15g | 35g | 茹でる | |
15g | 120g | 200g |
これを基本にしつつ、確実に糖質の低い食べ物(肉、タマゴ、チーズ、ブロッコリー)などを組み合わせてみてください。
あとは、ビタミンやミネラルが不足するので、サプリメントとの併用をお勧めします。 MCTオイルを摂取しすぎるとお腹が緩くなることがあるので注意も必要です。
一度頑張ってケトーシス状態になると、その後はその状態が続きやすくなるので、色々工夫しながら、糖質が低い美味しいものも食べながら続けていただければと思います。
あくまで、ご自身の体と相談しながら、少しでもおかしいと思ったら、無理はしないでください。