ケトジェニックダイエットでは、糖質を制限し、エネルギー源を「糖質から生成されるブドウ糖」から「脂質から生成されるケトン体」に切り替えます。
これが、できていないと体重が減らないという問題が発生します。
よって、ケトジェニックダイエットを始めた際には、ケトン体が出ているのかという事をチェックすることをお勧めします。
ケトジェニックダイエットが体に合っていないのかしら?
知らず知らずのうちに糖質を取ってしまっているのかも。
または、脂質やタンパク質が足りていないという可能性も。
そんな時は、まずケトン体が出ているのかという事を確認するといいわよ。
もくじ
(1) ケトン体とは
ケトン体は、脂肪(脂肪酸)が肝臓で分解されて生成されるエネルギー源で、「アセト酢酸」、「アセトン」、「3-ヒドロキシ酪酸」の総称です。
糖質が不足された際にのみ、代わりのエネルギー源として活躍します。
主にエネルギー源となるのは「3-ヒドロキシ酪酸」で、「アセト酢酸」は尿から排出され、「アセトン」は気化して呼気から排出されます。
「3-ヒドロキシ酪酸」は血液中を通って、運動する際のエネルギーとして使われる他、脳のエネルギー源としても使用されます。
よく、糖質が足りないと頭がぼーっとするといいますが、ケトン体が生成されていれば、糖質を抜いてもケトン体のおかげで頭がぼーっとすることはありません。
頭がぼーっとするという症状になっている場合は、単に糖質が不足している状態で、ケトン体が生成されていないのかもしれません。
このケトン体が生成されている状態を、「ケトーシス」といいます。
(2) ケトン体の測り方
ケトン体は、肝臓で脂肪から生成され、血液を通して全身にエネルギーとして送られています。
このケトン体がどれだけ生成されているかという事を測る方法が3つあります。
- ケト紙
- 呼吸式ケトンテスター
- 血液式ケトンテスター
ケト紙
生成されたのちに尿から排出される「アセト酢酸」を測定する方法です。
試験紙に尿をかけると試験紙が「アセト酢酸」に反応して色が変わります。
この時の色の変化にはリトマス試験紙と同じようなレベルがあり、その色のレベルでどの程度ケトン体が生成されているかわかります。
もっとも安価に始められる方法です。色をサンプルと見比べる必要があるので、その点でわずらわしさが多少ありますがそれほど難しくはありません。ケトジェニックを始めた方はまずケト紙を試すといいと思います。
私は、Wishというアプリを使用して購入しています。
例えばこちらの商品であれば、100枚のケト紙が送料込みで約500円で購入できます。
Wishのリンクは以下です。海外の出品者から購入することになるので、リスクを感じられる方はお控えください。
(Wishは商品が届かないというトラブルの一部で出ているようですので、自己責任でお願いします。)
呼吸式ケトンテスター
ケトン体の一つである「アセトン」は揮発性がとても高いため、生成されたのち揮発して、吐く息とともに排出されていきます。
この「アセトン」の量を測定する方法です。
息を吹きかけるだけでケトン体の量が瞬時にわかるので、最も楽な方法といえます。
血液式ケトンテスター
血液中を流れる「3-ヒドロキシ酪酸」の量を測定する方法です。
確実な方法ですが、血液を採取しなければならないという事で他の2つに比べてチェックの敷居が高い方法です。
糖尿病などで、血液から血糖値を測っている方は、血糖値と一緒に測定することが可能です。
(3) ケトーシスになっているときの自覚症状
自覚症状からも、ケトン体が出ているかを判断することが多少できます。
ケトーシスになっているときにおきやすい体の変化をいくつか紹介します。
口臭が発生する
これは、自覚することが少し難しいかもしれませんが、ケトン体の一つである「アセトン」が呼気から排出されるために発生します。
アセトンのにおいは、甘酸っぱく、熟したリンゴのようなにおいといわれているので、そのようなにおいがしたらケトン体が発生していると思われます。
のど(口)が渇く
ケトン体の濃度が高くなると余分なケトン体を排出しようとするので、のどが渇くという症状が発生します。
ただ、定期的に水を飲んでいるような場合は、この症状は発生しにくくなると思います。
お腹がすかなくなる
ケトン体が出てくると、ケトン体によるエネルギーで活動ができるため、糖質不足による空腹が発生しなくなります。
お腹がすいて我慢できないというような場合は、ケトン体が出ておらず、体がエネルギー(糖質)を求めている可能性があります。